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とある ヒキコモリとひきこもりとひきこもりのお話
一匹のヒキコモリが寝転んでいます。
ヒキコモリはくる日もくる日も朝から晩まで家にこもり
今日はコンビニの店員さんとしか会話をしなかったなぁ…という日常が1ヶ月続いても至って平気な
程度でいうと中級くらいのひきこもりです。
かれこれ十年近くにもなるひきこもり生活は、ヒキコモリの人生にピッタリと張り付き
ヒキコモリとひきこもりはとても仲良く穏やかに暮らしていたのでした。
「ひきこもりくん。僕と君とは一生のトモダチだ。他には何もいらない。」
そんなヒキコモリがある日、アダルトビデオの仕事を始めました。
たまに東京へ行き一日二日働きそして家に帰るというゆったりとしたスケジュール。
これはヒキコモリにはエラく都合のよい活動内容でした。
ヒキコモリにとって、一~二ヶ月に一度の外界(それも大都会)との交流は、とても貴重な体験でしたから
それは、ひきこもり生活では感じることのないストレスであり、大きな喜びでもあったのでした。
「外は怖い。外は嫌だ。でも楽しいと感じてしまうんだ。ひきこもりくんはどう思う?」
また、ヒキコモリはひきこもりと同時に見栄っぱりとして生きてもいました。
自分に関わろうとしてくれる数少ない人間に対しても、真性中級のひきこもりであることがバレないように、距離をとった付き合い方をするのです。
連絡をしなければ「ヒキコモリは他の知り合いと共に毎日楽しく過ごしているのだろう。」と思ってくれるだろう!!との魂胆でした。
ヒキコモリは自らひとりぼっちになる道を、ズンズンズンズン歩いてしまうのでした。
「僕をこの道に進ませる為に、君が見栄を見つけてきたの?それとも、見栄が君を見つけたの?ひきこもりくん。」
2年半ほど経った頃、ヒキコモリはアダルトビデオを辞めることにしました。
「どうして辞めるのか?」と、ある人から聞かれたとき
「悩み抜いて始めたわけではないので、辞めるときもなんとなく辞めるのだ」とヒキコモリは答えました。
しかしそれは嘘なのです。
しかしそれは本当でもあるのです。
悩み抜いたふりをして、何にも考えていなかった可能性もあり
何にも考えていなかったふりをして、悩みに悩んでコトを決めた可能性もある。
ヒキコモリにとっては、始まりも終わりもそのようなものでした。
ヒキコモリには、自分の感情や考え、真実も真相も本当も本音も、思い出せない、何も分からない、何もない、そういった感覚があったのです。
自分の心の中が分からないので、自分の中心も、自分の正面も、全く把握できないヒキコモリ。
傾いた状態でしか他人と触れ合うことが出来ず、真っ正面から向き合いたいのに、どの部分が自身の正面であるか分からない。
その悲しさと情けなさは、ヒキコモリのひきこもりを益々加速させるのでした。
仕事を辞めるにあたって、ヒキコモリは幸運にも、自分の送別会をひらいてもらえることになりました。
送別会の前日、ヒキコモリはブログを更新しようとしています。
_________
寝れないよぅ。
寝れないんだってばよぅ。
昨日も全然寝れてないのによぅ。
カバンの中に入れてた筈のバナナが、行方不明だよぅ。
最後
終わり
寂しさ
嬉しさ
後悔
感謝
とめどなく
瞼が腫れてくるよ。
でも瞼は重たくならないよ。
そういえば、最後の撮影が終わったとき、私は泣いてたらしいす。
今日、高槻さんに言われて、そうだっけなーと思ったのですが
よくよく振り返ってみると、確かに私は泣いていました。
お風呂場で、身体にまとわりついたローションを流しながら、ビービー(泣き声)ゆうた記憶が蘇ってきますです。
どうやら脳内から抹消していた様だけど、やっとこさ今思い出しました。
でも、そのときの感情は分からない。
明日の感情も、勿論今は分からない。
とにかく今言えることは
明日は涙腺にフタをします。マスカラが落ちるねんもん。
あと、会いに来てくれる人、海パン忘れに注意!!
_________
しかしヒキコモリは結局これを更新しませんでした。
書き終えたのち「泣き虫アピールや気丈アピールみたいで気持ち悪い」と思ったからです。
ヒキコモリは、裏を返しても、そのままでも、どちらにせよ素直ではない生き物なのでした。
その翌日、寝不足のカンカラ頭で迎えた送別会は、スタッフさんと来てくれた全ての人の優しさに溢れた、素晴らしいものでした。
「爆発しそうなほど詰まった感謝の気持ちを、全ての人に伝えたい」
ヒキコモリは思いました。
伝えたい、沢山の言葉がありました。
しかしそれらを口にすることが、ヒキコモリにはできませんでした。
口にすると、ヒキコモリの今までの全てが、伝わってしまうと思ったのです。
伝えたい。けれど、伝わってしまう。
送別会に来てくれたみんなの言葉や優しさの全てが、本当に嬉しかったこと
スタッフのみんなのことが、本当に大好きだったこと
嬉しくて嬉しくて、大好きで大好きで、そこ離れるのが寂しくて悲しくて、たまらなく苦しいこと
でも、それを伝えたら、ヒキコモリが真性のひきこもりなのが、みんなにバレてしまうんじゃないか…
ビデオの存在がどれだけ大きかったか、そこに関わる人達のことがどれだけ大切だったか
それを知られたら、誰もそばに居ない、何にもそばにない、何もない、情けないないクズのようなひきこもり人間だとバレてしまうんじゃないか、と思ったのです。
ヒキコモリは最後の最後に、真っ正面を発見して人と向き合おうとしたけれど
未知のものに怯え、最後の最後まで見栄をはり、やっぱり少し斜めにしか向けなかったのでありました。
ホテルの部屋に帰り、ヒキコモリはビービー泣きはじめました。
お土産に頂いたものを見て泣き、寄せ書きの色紙を見て泣き、お風呂の中で思い出して泣き、お布団の中で涙が止まらず泣きました。
弱っちいヒキコモリが、阿呆の子のように泣くのはいつものことです。
出来ないことが悔しくて、情けなくて、後悔でいっぱいになって、何かしら泣いてばかりなのです。
最後の撮影の日も「これで終わりなのにやっぱりちゃんと出来なかった」と泣いていたのです。
しかしながら珍しいことに、その送別会の後には、嬉しくって嬉しくて涙を流していました。
最後にきちんと感謝を伝えられなかった後悔は耐え難くあるけれど、それ以上に喜びが大きすぎのです。
バカで駄目で情けない奴だけど、自分は幸せものなのだ、幸せで幸せでたまらんのだ
と、ヒキコモリは鼻水を垂らして震えました。
そして、気付きました。
自分がいつも言い訳をしているという事実に。
出来ないこと、失敗すること、後悔すること、ダメなこと
全てひきこもりだ、ひきこもりのせいなんだ
ひきこもりだから仕方ないんだ…
ヒキコモリはそんな風に思って生きてきたのです。
ひきこもりを原因にあてはめると辻褄は合うけれど、自分の選んだ道を否定し続けてきたのか
ヒキコモリは虚しくなりました。
それならひきこもりをやめたらいい。でもやめられない。
それなら失敗することをやめたらいい。そんなことやめられない。
ではどうしたらよいのか。
そうだ!!彼氏を作ろう!!!!
ふふふ…。睡魔とファイトしながらも感傷的になり長々書いていたら、何がなにやら、何を書きたいのか忘れてしまいました。
というか、なんなんだろうこれは。支離滅裂じゃないか。わけが分からないくせに長いじゃないか。
まっ、たまにはネッ(>▽<)ゞ←本当にたまにか?
ヒキコモリのお話はグチャグチャで、尚且つマダマダ続く…死ぬまで…
ということにしといて下さいまし。
そして、こんなバカな文章よりも、何よりも読んでほしいこと。
有り難う。
来てくれた皆さん、ガスのスタッフ皆さん、カメラマンさん、お手伝いに来てくれた中村京子さん、みんな大好き。大好きです。
心から、有り難うございました。
楽しかった送別会、一生忘れません。
今度お会いするときに真っ正面から向き合えるよう、精一杯頑張ります。
(なるべくひきこもりをやめ外をウロウロするようにしますので)もしどこかで見かけたら、声をかけたって下さい
今日は丸一日、まぶたがパンパカパン状態で、目の開きが半分くらいの杏美月でした。
あいやー。
眠い眠い眠い。寝よう。
本当に有り難う。
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